学校経営の基本方針
今般の新型コロナウィルス感染症の感染拡大をはじめとする社会の急激な変化に対応する資質・能力として,「Flexibility(適応性・柔軟性・弾力性)」は必要不可欠であると考える。
Flexibility (適応性・柔軟性・弾力性)
校訓・教育目標と目指す姿
校 訓 進歩(文) 健康(武) 協力(道)
教育目標 自ら学び 心身を鍛える 感性豊かな生徒の育成
本県学校教育の目標は「豊かな人間性を育む学校教育」であり,人間としての尊厳を大切にしつつ,よりよい社会を創ろうという教育の根幹をなすものである。それを具現化するために4つの重点,すなわち「Ⅰ思いやりの心を育てる」「Ⅱ心と体を鍛える」「Ⅲ基礎学力の向上を図る」「Ⅳ教師の力量を高める」を設定している。本校の校訓及び教育目標は,この重点Ⅰ~Ⅲと軌を一つにするものである。
(1)目指す生徒像
①目標をもち 進んで学習する生徒
②心身を鍛え 最後までやり抜く生徒
③思いやりの心をもち 協力して活動する生徒
※ 由利中ヒューマンスキルの三本柱「返事 挨拶 清掃」
(2)目指す学校像
毎日が楽しいと思う学校 【生徒が】
行かせて(通わせて)よかったと思われる学校 【保護者に】
協力してよかったと思われる学校 【地域に】
勤めてよかったと思われる学校 【職員に】
(3)目指す教師像
① 生徒の学力向上と心身の成長のために努力する教師
② 先生に暖かさときびしさをもって指導する教師
③ 生徒との関わりを大切にし,生徒と共に歩む教師
④ 保護者や地域と一体となって,生徒の成長い積極的にかかわる教師
⑤ 共に磨き合い,専門性を高める教師
<教師にとってあたりまえ>
- 学校の基本は授業であると覚悟して業務を遂行している
- 先生は,「先ず,生き生きとする人」であろうと努めている
学校経営の重点と施策
(1)たくましく生きる力の育成 ~安全・安心な生活とキャリア教育の推進~
①生徒の健康管理及び学校施設の衛生管理を徹底し,感染症等の拡大防止に努める。
②地域と連携した安全指導を実施し,自分の命を自分で守る実践的な態度の育成に努める。
③小中連携を通して9年間のロングスパンでのキャリア教育を推進するとともに,教育活動全体を通したキャリア教育の充実により,自己理解の深化と学年に応じた自分の将来の目標に向かおうとする意識を育む。
④地域に根ざした心に残る体験活動を通して,「ふるさと由利」に生まれた誇りと自己理解に基づいたキャリアプランニング能力の育成を図る。
⑤自治的な生徒会活動の支援とボランティア活動等,生徒の主体的な活動の充実に努める。
⑥体育的行事等を通して体力づくりに努めるとともに,食育に対する意識の高揚を図る。
(2)確かな学力の育成 ~基礎・基本の定着と主体的・対話的で深い学びの推進~
①生徒指導の三機能を生かした授業づくりを通して,「なりたい自分」をしっかりもって学習に取り組めるよう,学習意欲の向上を図る。
②生徒一人一人の現状や学びの成果を把握する見取りを確実に行うことによって,基礎・基本の確かな定着を図る。
③スモールステップにより,生徒が「わかった」「できた」と実感できる機会を設定する。
④学びと生活のつながりを実感させるような授業展開を工夫する。
⑤既習事項を明確にし,生徒一人一人の学習状況を確実に見取る。
⑥教科の特質に応じた見方や考え方を働かせ,思考・判断・表現ができるようにする。
⑦学習形態や活動の進め方を見直し,生徒同士の学び合いや振り返りの場を工夫する。
(3)豊かな心の育成 ~思いやりの心と豊かな感性を育成する教育活動の推進~
①道徳の時間の指導を充実させるとともに,全教育活動を通して道徳性の育成を図る。
②明るく心のこもった挨拶や返事,相手や場に応じた言葉遣いや態度の育成を通して人間関係づくりに努め,思いやりの心を育てる。
③「いじめゼロ宣言」の活動を通して,相手を思いやる心や集団の中で互いにかかわる力,仲間意識を高める。
④一人一人のよさや可能性を発揮できる行事・集会活動を工夫し,主体的な態度を育てる。
⑤「ふるさと由利」の豊かさに触れる機会,自然や本物にふれ合う活動やボランティア活動の場と機会の設定や読書活動を通して豊かな感性を育てる。
(4)特別支援教育の充実
①特別支援教育は一人一人の生徒を指導することの延長線上にあることを全職員で理解し,全職員で校内委員会を組織する。
②特別支援コーディネーターのリーダーシップのもと,「特別支援教育校内支援体制ガイドライン」等を活用した研修会の充実を図る。
③個別の支援計画及び指導計画を通して,保護者や生徒本人が望んでいる教育的支援について全職員で共通理解を図る。
④将来の夢や卒業後の進路について考える機会を設定することによって,よりよい支援や合理的配慮ができるように進路指導を促進する。
⑤専門家を招いて,学習障害をもつ生徒への適切な支援を行うための研修会を実施し,適切な支援に繋げるようにする。
(5)よりよい人間関係の醸成 ~生徒指導の三機能を生かした集団づくり~
①一人一人が認められ,学習集団として自己目標の実現を目指して高まり合う学級づくりを行う。
②「生徒に寄り添う」授業や諸活動を通して,「よりよい人間関係」を築きながら,自己有用感を感得できる場や機会を意図的・計画的に設定する。
③安全で安心できる学習環境づくりで生活できるように,いじめのない学校づくりと教育相談の充実を図る。(定期的なアンケートの実施)
④家庭や地域,関係機関(民生児童委員会等)などとの連携を図りながら,規範意識の醸成や組織的な指導体制の確立を図る。(地域行事への積極的参加)
⑤常に子どものよさや頑張りに目を向けながら,生徒理解の充実と適切な指導を心がける。
(6)開かれた学校づくり ~明日の担う子どもの育成~
①地域の人々と触れ合う活動や地域の施設を積極的に活用した体験活動などを取り入れること で郷土の自然や風土を愛する心の育成を図る。
②コミュニティスクールとして,学校運営協議会を機能させ,地域の教育力を最大限に学校運営に反映させ地域と行政のさらなる連携を図り,地域 に開かれた教育活動への理解と協力を深めるようにする。(熟議の実施)
③幼・小・中・高との連携を推進し,長いスパンに立った教育活動の工夫と実践を行う。
④保護者・地域の人々・学校運営協議会委員・学校関係者評価委員による学校評価を活用し,学校経営 の改善に生かす。
⑤同窓会組織の活用や地域との「共催」による学校行事の推進を通して,「ふるさと由利」の一員としての誇りを醸成する。
⑥学校評価は,内部評価,学校関係者評価の関連を図って実施し,評価・分析の結果を基に具体的な改善策をまとめ,学校運営協議会に諮り,学校運営お具体的な改善のための助言をいただく。
(7)教職員研修の充実 ~生徒主体の授業の創造と授業力の向上~
①生徒主体の授業を目指して,指導方法の改善に積極的に取り組む。
②教科の枠を越え,互いの授業を見合うなど校内研修を有効活用し,授業力の向上に努める。
③積極的に自己研鑽に努めようとする意識の向上と,学校文化の継承,授業力の向上を目指す教師集団づくりのための校内研修を充実する。
④教育公務員としての使命感や誇りと自覚をもって,計画的にコンプライアンス研修を行い,さらには,同僚性を高め不祥事を起こさない教師集団になる。
【実践に当たって】
- 自ら考え,自ら働くことを奨励し,前例踏襲,指示待ちを抑制する。
- 「一人一人が学校を動かす」という意識をもち,全体・学年部・3指導部会などで共通理解を十分に図りながら,共通実践事項の徹底を図っていく。
- 職員会議や企画委員会を機能させて,期を4期に編成し,二学期制に合った期毎の活動目標を具体化し,適時性のある指導を行う。
- PDCAサイクルで,月,期,学期毎に成果と課題を明らかにし,具体的な改善を図りながら教育活動を推進する。特にチェック後の改善の為の手立てを全員で共有するようにする。
- 毎水,金曜日に企画委員会を開き,生徒の状況把握と改善策について協議し,対策を確認し実践していく。
- 生徒の安全管理を確実に行い,危機管理マニュアルの周知と問題がおこったときの対処について計画的に訓練を行う。
- 働き方改革の重点として,部活動の負担軽減のため,各部への補助教員の配置を行うとともに,コーチの指導及び協力を仰ぎながら各部の強化を図る。
- 重点施策を充実するために,ショートスパン,ミドルスパン,ロングスパンで自己目標を立て,目標を達成するために全職員が同調して職務を遂行する職員集団をつくる。