1.本校の実態
ア:統合小学校誕生の歴史的経過を踏まえて
本校は,平成15年度末をもって 130年の歴史を閉じた旧西滝沢小学校,旧前郷小学校,旧鮎川小学校の3校が統合され,平成16年4月1日に由利町立由利小学校として開校。1市7町の合併により,平成17年3月22日より,由利本荘市立由利小学校として新たな歴史を刻むこととなった。開校初年度より切磋琢磨し意欲的に学び合う児童の実現はもとより,2年連続全国陸上競技大会出場を果たすなど,統合による効果と成果が如実に現れ保護者や地域の期待に応えている。
イ:校舎について
木のぬくもりと明るさに満ち,子どもたちに夢と希望と生きる喜びを抱かせる空間づくりがなされている。また充実した施設設備のもと,潤いのある美的教育環境等の機能を十分に生かしながら快適な学校生活を営むことができている。
ウ:建学の要諦を精神的支柱として
a:建学の理念を示した校訓『自立・共生』『英知・創造』への思いを大切にしながら,その理念の達成のために邁進する。
自立 …教育という営みは,子ども一人一人が目指すそれぞれの個性あるいは「自分づくり」のために,援助を傾け自立的成長を保障していく営みである。
共生 …いろいろな矛盾を乗り越えながら,支え合って生きていくことの大切さや共に生きることに喜びを感得できるような子どもに育てる。
英知 …意欲的・主体的な学びによって獲得された知識や技能・思考力・判断・表現力などの総体であり,人間としての在るべき姿をより深くより広くより豊かにとらえることができ,問題解決力や困難克服力などの人間力向上に生きて働く基となる資質・能力と捉える。
創造 …「生きる力」をもった人間として,自分の人生と自分の進む道は自分で新たに創り,開拓していこうとする積極的な子どもに育ってほしいという願いを込めている。
b:21世紀を拓く人材育成を目指した教育目標の下,由利小学校開校以来の歩みの中で築かれた校風や歴史・伝統のより一層の充実と発展を図る。
c:創意工夫ある教育課程の編成と協働的・機能的・組織的な指導体制の確立を図りながら,使命と責任を果たすべく実践的かつ構築的な姿勢で教育活動に邁進し,保護者や家・地域住民の信頼や期待と負託に応える。
2.地域の実態
ア:本校は旧由利町のほぼ中心部に位置し,愛宕山を背景とした鳥海山麓線前郷駅の真向かいの田園の中に設置されている。
イ:校地周辺には善隣館・由利図書館・由利体育館・由利中学校・ゆり保育園・健康福祉センター・白百合苑などの公共施設があり,利便性の高い施設設備に囲まれている。
ウ:山紫水明の言葉の通り,南に秀嶺鳥海山,東に悠久の時を写して流れる子吉川,四季折々の美を織りなす野山など,眺望に優れ豊かな自然環境に恵まれている。
エ:学校は地域の文化センター及びスポーツエリア的な役割も果たすとともに,3校統合後の新たな心の拠り所としての役割も担っている。平成17年3月の市町村合併後も,地域社会の期待や信頼に応えていける開発的・創造的で特色ある教育の構築が期待されている。
オ:今年度のPTA会員数は 161名である。家庭は兼業農家や共働き家庭が多く,殆どが由利本荘市やにかほ市の会社・商店・工場・官公庁等に勤めているが,児童の帰宅時には祖父母等がいるといった家庭が多い。また,学校に寄せる期待や関心も極めて高く,協力や援助も進んでしてくれる。