東由利中学校の校章由利本荘市立東由利中学校

令和7年度 経営の基調

経営の基調  

(1) 学校の生い立ちと歩み

 東由利中学校は、昭和44年に下郷中学校と玉米中学校の統合によって誕生した。最初の2年間は下郷校舎と玉米校舎に分かれて授業が行われたが、2年後の昭和46年に台山の地に新校舎が完成し、実質統合となった。それから44年間、老朽化により平成25年から校舎改築工事が実施され、平成27年2月に完成、同年4月から新校舎での学校生活がスタートした。この間、節目節目で周年事業が行われ、令和元年度は50周年記念式典が盛大に行われ、持続可能な地域づくりへの貢献を基底とした「地域の核となる東由利中学校」の創造に向け、新たな一歩を踏み出した。
 卒業生は創立以来3,948名を数え、各方面で活躍している。これまで、陸上やスキーなどの競技をはじめ、各種大会・コンクールで好成績を収めている。昨年度は、全県大会で女子バドミントンがダブルスで優勝、団体戦も3位と活躍し、一昨年度は、秋田県活性化選手権で審査員特別賞を受賞するなど、運動・文化両面での活躍も著しい。
 由利本荘市内の全小・中学校でコミュニティ・スクールが導入されて以来、本校では地域住民・保護者が連携し「地域に開かれ、保護者・地域との協働で生徒の成長を支える学校」、「ふるさとを愛し、ふるさとを支え、ふるさとを元気にする学校」の実現を目指している。当時より開催している「東由利小・中合同駅伝大会」はその一環である。沿道には多くの市民が声援に詰めかけ、学校と地域の一体感を醸成する一つの場となっている。また、生徒会からも、全校生徒に積極的な地域行事への参加や地域でのあいさつを呼びかけ、地域を元気付けるためにできることを模索するなど地域貢献への意識が高い。

(2) 地域と生徒の実態

 校区は、出羽丘陵の中央部を占める旧東由利町の地域であり、東西、南北ともに約15kmの広大な地域である。八塩山や高薬師山等の山地を含む広大な丘陵地帯を石沢川(高瀬川)が南から北西の方角に流れており、石沢川とその支流に沿って集落が点在している。地域の主たる産業は農業、林業と工業(地域内の工場)であるが、旧本荘市内や橫手市内の企業等に通勤する人が多い。
 東由利は音楽家の小松耕輔氏、童話作家の高橋宏幸氏、そして医学の分野で重要な発見をした科学者をたたえるカナダ・ガードナー賞を受賞された医学博士の遠藤章氏の出身地である。一昨年の5月1日には、旧本荘高校下郷分校跡において「遠藤章博士顕彰碑除幕式」が開かれ、まさに地域住民の誇りとなっている。また、地域の児童生徒を見る目は温かく、小中合同駅伝大会では、毎年、多くの方たちが沿道にて温かな声援を送っている。
 生徒数は学校創立時は500名近かったが、少子化が進み、今年度の生徒数が39名であるように、今後は50人前後で推移する見通しである。小学校から単級で、同じ級友として過ごしてきたことから、どの学年も互いに協力し合う気持ちが強く、温厚で落ち着いており、学習面・生活面ともに前向きに取り組めることが本校生徒のよさである。
 「目指す学校像」の自己評価調査によると、「ふるさとを愛し、ふるさとを支え、ふるさとを元気にする学校」については、「できている」「おおむねできている」の回答が多く見られる。前述の通り、地域のイベントには積極的に参加し、ボランティアとして参加する生徒もいるなど、地域に対する愛着や地域を支えていこうとする意識は高い。
 一方、生徒・教師・保護者・地域による学校評価では、一定の成果は認められるものの、依然として生徒の表現力の向上、課題対応能力の育成、家庭学習の質の向上などの課題が見られる。
 今年度は、「東中生が身に付けたい力」を、「3C ~ Communicate(「表現力」) Create(創造力) Challenge(挑戦力)  ~ 」と新たに設定し直して、教師と生徒で取り組んでいる。昨年度に引き続き、「3C」をキーワードに意識しながら、総合的に育成したい資質・能力を「表現力」として、授業はもちろんのこと教育活動の機会に、ねらいと照らし合わせてその育成を図ることとしている。生徒一人一人が自分のよさを自覚し、自信をもって自分を表現し、協働して互いに高まっていくことができるようにしながら、学校教育目標の具現化に迫っていきたい。